熊本中央病院へ入院、手術
月・日 このページの主な出来事など
2004.03.18 自己血の預血(1回目) 内服薬(増血剤:フェロ・グラデュメット)
2004.03.25 入 院 入院診療計画書(クリニカル・パス)
2004.03.26 ウロフロメトリー検査 手術に必要な物品
2004.03.27 インフォームド・コンセント  
2004.03.29 抗生剤テスト テープ・バッチテスト
2004.03.31 手 術 前 日  
2004.04.01 手 術 日  
日 付 出 来 事 な ど Ten さんのひとりごと
2004.03.05
   
(入院のための
診察
熊本中央病院)
A第一病院・KB先生の紹介状(カルテ、写真など)を持って熊本中央病院へ(妻と一緒
場所、駐車場、建物のレイアウトなどは、ホームページで事前に調べているので、
初めての訪問ではありましたが、完全に把握していました。

受付を済ませて、「泌尿器科外来受付」前の椅子に座っているとすぐに呼ばれる。
A第一病院のKB先生から事前に話を聞いておられたようで、熊本中央病院のKT先生が、
にこにこして待っておられ、簡単に状況などを確認されました。

入院は3月25日13時〜13時30分にすること
手術は4月1日とすることにしました。
手術には自己血を使用するため、3月18日の15時に外来へ(400 ml 採血)
自己血は 全部で 800 ml とするので、残りの 400 ml は
1回目採血 1週間後の入院初日の3月25日に実施する予定
近年はホームページがあるので、はじめて行くといっても事前に調べられるので
とても便利です。

熊本中央病院のKT先生にお会いするのは、当然初めてですが、
先生の笑顔に迎えられて、ほっとしてしまいました。

その後も入院中、いつも先生の笑顔を見ながらお話を聞いていると
安心感と信頼感が自然に湧き出てきて勇気づけられました。

A第一病院のKB先生が、事前に丁寧に情報を流して下さっておられたのだと
思いますが、初診でしたが、てきぱきと確認をしていただきほっとしました。

非常に短い時間ですんだように思われました。

いよいよ手術の日も決まったかというより、決められたかといった気持ちに
なりました。
2004.03.18
 
自己血預血
妻と一緒に
14時45分頃に外来へ

処置室で 15:00〜15:15
400 ml 採血(手術時の自己血用)
       15:00〜16:05 点滴、 合わせて 肩に増血剤を注射

薬剤:飲み薬 「フェロ・グラデュメット」を調剤薬局からもらって帰宅
(増血剤(硫酸鉄)ですが、これを飲むと吸収されなかった余剰の鉄が糞尿中に排出され、
尿が黒っぽくなったり、便が黒くなって硬くなったりするんですよね。)

我が家から熊本中央病院までは、順調に車が走れても
片道 2時間30分程度かかります。
往復で 5時間ですから、結構大変な移動になります。

といっても、同じ県内で、距離としては 100 km ないくらいです。
2004.03.25
  
入院
入院当日
ゆとりをみて、8時30分に家を出発(妻と一緒)、11時到着、
近くの店で寿司を腹いっぱい食べる。(食い納めでもないのに)

丁度13時に昼休みが終わるので、入院受付を行う。
5FL東のナースステーションに行くように、書類を渡される。
担当の看護師さんに東507号室に案内され、しばらくお世話になるベッドにもご挨拶!
既に入院されていた先輩方3名にご挨拶(4名部屋です)

まず最初に、看護師さんが 「
ネームバンド」を手首にしてくれます。
紙状のものですが、破れることはありません。番号と名前が印刷されています。
何かの処置をされる場合は、医師も看護師さんも必ず声に出して突合せをされます。
声を出して、確認をするということは、とても大事なことですが、慣れるまでは声が
出ません。日本の製造メーカでは、指差呼称(しさこしょう)といって、行動を起こす前に
必ずしています。やらないときに限って不思議と事故を起こすんです。
医療現場でもやるようになったんですね。感心しました。

着替えなどをロッカーにいれるのもつかの間、
(妻は帰りに時間の関係もあるのでロッカーの整理が終わったら帰ってもらう)
2FLの生理検査室におりて行って
心電図、血液ガス測定、肺活量測定、アレルギー検査、レントゲン2枚撮影、
輸血用 400 ml の採血(手術時の自己血用)
などめまぐるしくある。

ベッドサイドに、

  「
天 さん様 入院診療計画書」といった
      (一般的に、
クリニカル・パスといっているようです)

  優れものをカードケースに入れてベッドの横に掛けてくれました。
  これはすごいです。入院した初日から退院までの日ごとのスケジュール表です。
  検査や訓練などを含めて毎日の実施事項が全て入っています。
  それぞれの日に、何が行われるのか、何をしたらよいのか分かりますから、
  スケジュールどおりに進めるためには、今何をすべきか分かり、
  患者は、目的意識を持って頑張ることができます。
   (そのままの写真では、見にくいので、別に転記して紹介しています。)

別室で既往症、入院に関する確認などの聞き取りが担当の看護師さんからあり、
引き続き同時間帯に入院した5名に”入院中の注意事項”について説明がありました。

18時頃 KT先生が、笑顔でおいでになる。「先生、よろしくお願いいたします。」

18時15分頃 夕食 ベッド横まで看護師さんが持ってきてくれます。(恐縮!)
汁物は、塩分が効きすぎて塩辛いことこの上なし、お湯割にしましたが、
濃度が薄くなっただけで、量は残さなければ同じになってしまう。
全般に塩味が強いという感じ
料理の内容は、非常によい。

入院当日は、何も考える暇はないほど、次々と処理されてゆきます。
結局は、何をしたのか思い出すのが大変です。

看護師さんが、入院中の注意事項について説明がありますが、
これは、とても大事なことだと思います。
しっかり頭に叩き込んでおかなければ、みなさんに迷惑をかけたり、
不愉快な思いをさせたりすることになると思います。

入院したといっても、自覚症状は全くないので、どこそこに行って検査を受けて
来て下さいといわれれば、さっと動けるし、
他の患者さんや看護師さんには、こんなに元気なものが入院していていいのか
といった気持ちになり、悪いような気持ちになってしまいますが、
これもつかの間かと、気にしないことにしました。


「天 さん様 入院診療計画書」について
天 さんは、この表を見た瞬間に「えっ!クリティカル・パス(Critical Path)?」と
目を疑いました。目を見開いてもう一度見直しながら、ガント・チャートでは
ないなぁ。しかし入院治療にガント・チャートで、あなたのクリティカル・パスは
このようになっていますといわれてもね〜。
病院で使用するとしたらこの方がいいなと瞬間的に感心してしまいました。

何がいいかというとまず第一にこの病院の標準工程が分かり、自分が持っている
知識と比較することによって病院への信頼感が湧いてきます。
(当然、見る人によっては、他病院との比較もできると思います。)
さらに、今クライアントとして、何を努力すればよいのか分かりますし、
現在の努力が、後の工程にどように影響するか見えるため励みになります。
バリアンスが生じた場合は、どの程度なぜ変更になるのか分かり、安心して
専念できます。
自分が標準通りに進んでいるのだということは、順調に進んでいるのだという
安心感とややもすると必要性の程度が疑問視されている検査などへの
不信感など湧かせないといった副次的なメリットもあるかと思われます。
内科的なものなどは作成し難いかもしれませんが、ぜひこのようなものを
できるだけつくってほしいなと思います。
でも、このようなものを作って、それを生かして使うということは、大変な苦労が
あったはずです。天 さんには、その内容が見えてきます。看護師さんの中で
どのような議論があり、医師との係わりとか事務部門との係わりとか、
苦労の様子が目の前に浮かんできますからすごいと感心したわけです。


食事の内容は、とてもよいと思いましたが、煮付け、汁物など塩分が効きすぎて
いるように思われました。
この味に慣れないようにしなければならないと思い、毎回お湯割りにして
いただくことにしました。
食事の味については、人それぞれだと思いますから、塩分トータルとして
摂取量が問題なければとやかく言えないと思っています。

でも、入院中、女性の患者さんも驚いておられる方が数人いらっしゃいましたから
あながち私が、薄味過ぎということでもなかったようです。
2004.03.26
    
(手術6日前)
6:00 起床、採血、
採尿(自分でコップに採ったものを試験管に移し、ナースステーションにある試験管立てに
立てておくようになっています。)

尿の勢いと残尿検査(術前)
朝食後尿を出来るだけこらえておいて ”ウロフロメトリー” といって、
尿の勢いを測定、引き続き 残尿検査 を受ける 
(残尿なしとのこと)(結局は 13:15まで持ちこたえる)
               (多分、手術前の状況確認だと思います)
”ウロフロメトリー”というのは、
洋式トイレを少し小さくしたものの中央部に黒いボタン状の突起がでていますが、
その部分に向けて、できるだけ勢いよく放尿します。
その圧力を受けて、尿の勢いを測定しているようです。
できるだけ続けて放尿をするようにした方が、前立腺などの正常性を判断できると
思います。



9:30 体温36.7°手術に必要な品物について説明あり
11:40 風呂(部屋の順番があり、曜日によって変わります)
13:20 出血時間測定
17:00 持参している手術用品の過不足チェックあり(全てOK)、
    手術後の「深呼吸練習」と「うがいと痰出し練習」(管技師さんの指導による)

    この「深呼吸練習」と「痰出し練習」は、全身麻酔をする場合は、とても大切なことだ
    そうです。
    ひとつは、麻酔の覚醒を促すためともうひとつは、
    全身麻酔の後は、肺のふくらみが不十分になるため、また痰が出来やすくなるのに
    出しにくくなるので、肺炎や肺の合併症を起こしにくくするために、術後しなければ
    ならないことだそうです。
    特に、前立腺癌の手術は、下腹部に傷がありますから、胸式深呼吸をする必要が
    ありますから、腹の上に手を置いて、腹を動かさないように行う練習になります。
    (ついつい、複式深呼吸にならないように気をつけなければなりません。)
 
18:00 KT先生(一応呼吸器の検査をしておきましょうか) 
         (呼吸器の検査は、入院時実施した肺活量、胸部X線検査結果異常は
         なかったので、実施しないことになりました。) 
手術時必要物品については、
3月5日にもらっていた「入院手続きのご案内」書いてあったものを持参していた
・バスタオル(2〜3枚)
・ティッシュ 1箱
・T字帯 (3枚)
・紙おむつ 5枚程(アテントタイプでないもの)
・腹帯 (3枚)
・スプーン
・曲がるストロー

(T字帯、腹帯は洗濯をどの間隔で、できるかによって枚数を揃える必要が
あると思います。天 さんの場合は、家から離れているため余分に準備しました。)





TVでは、この日発生した「東京六本木ヒルズの回転トビラ」の事故を報じている。
確かに、この種の回転トビラは、大人でも危ないと思っていましたが、
悲惨なことが起きてしまいました。 
2004.03.27
  
(手術5日前)
6:15 起床

36.7° 血圧 112〜60 mmHg

10:30頃 妻と子どもが来る
11:30〜12:10 KT先生から手術についてのていねいな説明を受ける。(於 別室) 
         「診断名: 前立腺癌」
         「手術名: 前立腺全摘除術+リンパ節郭清」
         「手術に伴う危険性、合併症」
         「予後の見込み」
         「輸血について」
         手術に要する時間は、平均 2時間 ということでした。

                (
詳細は別紙参照) : (インフォームド・コンセント

        妻、子どもと一緒に聞く
説明を受けたあとで「手術承諾書」にサインをする。
自己血を使うが、万一にそなえた「輸血に関する承諾書」にもサインをする。

昼食: ラーメン、サラダ
    (前立腺癌の疑いがあるといわれた日から、A第一病院のKB先生の助言で
     肉食から魚に切り替えていて、およそ1年ぶりのラーメンをこわごわ食べたが、
     おいしかった。

13:00〜13:40 特別何もないので、妻、子どもと1FLの病院の食堂へついて行く。
      トマトジュース 1杯

15:00 看護師さんと「胸式深呼吸」、「うがいと痰の出し方」の訓練を行う。
    深呼吸も少しコツが分かってきました。
とても丁寧に図を描きながら説明をしていただき、聞いているときは
とてもよく分かった様な気がしましたが、詳細は別紙に書いておきますが、
間違っているところがあるかもしれません。

参考になると思いますので、お聞きした話に、少し私見も加えながら
天 さんが理解できる範囲で、別紙に詳しく記載しておきます。
インフォームド・コンセントだと思います。
                   

妻にも、子どもにも確認せずに今現在、思い起こして書いています。

妻も、子どもも黙って横で聞いていてくれましたが、
実は、子どもは医師で、先生もそのことはご存知です。
(内科の専門医、呼吸器内科の専門医で、さる病院の呼吸器内科部長
 最近、はやりの「医者がすすめる専門病院」とかいった本に写真紹介)



「胸式深呼吸」の仕方については、
腹と胸の上にそれぞれに手を乗せて、どちらが膨らむか確かめながら
するのがコツいえばコツです。
息を吐き出すときは、風船を膨らます要領で口からゆっくり吐き出します。
(看護師さんに教えていただきましたが、全くその通りでした。)
    
2004.03.28
    
(手術4日前)
6:00 起床
36.5° 118 mmHg

日曜日につき何もなし
運動不足になるので病院の階段を1FL〜8FL(173段)
+5FL〜1FL(104段)を 朝、昼、夕 各2〜3回上ったり、下りたりする。
自覚症状なしなので、特別どうということはありません。
手術をしたら、しばらく運動量が減るので、今のうちといった気持ちです。

余り元気よくやると他の方の迷惑になりますから、ゆっくり、ゆっくりやりますが、
これは仕方ありません。
他の方が、こられたらj邪魔にならないように避けておきます。
2004.03.29
  
(手術3日前)
6:00 起床
7:00 外来(2FL)にある自動血圧計で測定 118〜68 mmHG 脈拍 50 bps
8:50 36.3 ° 120 mmHG
9:25
抗生剤テスト」 
ということで、腕に4枚 1 cm四方くらいのテープを
貼ってパッチテスト(4枚貼ってありますが、
多分 1 枚 は抗生剤をしみこませてないブランクのもの
ではないでしょうか:多分以下のものだと思います。)
パンスポリン静注用
カルベニン点滴用
スルプラゾン注
生食
結果: 全て 陰性
10:30 テープのパッチテスト
(6 枚 こちらは 2 日間 で様子をみるそうです。
風呂に入るときは、事前にナースステーションに行って、
防水シートをしてもらうこと)
天 さんは、過去にもテープによっては、負けて赤くなり、
膨れ上がって痒くてたまらないといった経験があったので、
このようなテストをしてくださることになりました。
          3月31日に結果が分かることになっています。
14:00 部長回診
14:40

15:00
腕のテープ・パッチテストの部分を
防水シートで覆ってもらって、入浴
 (防水シートを止めるための防水テープに負けて赤いミミズ腫れが
  出来てしまいました。しょうがないか(^_^.)
18:00 部長先生、みなさんの状況をみにこられる。
  ( 「予定通り4月1日に手術をしますよ!」と声をかけていただく。)
感染症防止のための抗生剤点滴用のパッチテストを行いましたが、
パッチテストというのは、テスト用のテープに各抗生剤の薬液をしみこませた
ものを貼って、陰性か陽性かを判定するものだと思います。

近年は、リスクマネジメントをいかに、もれなく実施するかということが、
大切になってきています。
抗生剤テストとかは、予見義務という観点から実施するのだと思いますが、
このようなことをどこまで、具体的に実施するかということが、
信頼できる良い病院の必要条件になってきているんでしょうね。
2004.03.30
  
(手術2日前)
6:00 起床
7:00 2FL ( 108〜66 mmHG 48.6 bps )
8:45 36.4°
9:00 部長先生、みなさんの状況をみにこられる。
    (「あさって、予定通り手術をします。」 )
11:00 看護師さんから 手術前日の予定などについてファイル資料を使って
    説明などがありました。 

   
看護師さんから説明があったこと
麻酔科受診
手術担当看護師さんが訪問
剃毛、入浴
15:00 下剤服用
4日間個室に移るので持ち物の整理
完全看護だけど手術日は家族が付き添ってよい
付き添いが出来るような設備になってないので、椅子など持ち込んでよい。
何の関係なのか血圧が、通常値より下がってきているような気がします。
通常は 125〜70 mmHg くらいなので、測定計器の方式、姿勢などによっても
少し変わってきますが、そのようなことを考慮しても感覚的に下がっているような
感じがします。血液を抜いた影響が出ているのかはわかりませんが。

いよいよ、明日は手術準備に入りますが、それほど緊張感もなく、
普段どおりの感じしかしません。

時間がある間に、階段の上り下りをしようとトライしています。
小刻みにトライしましたが、結局は、6回ほど往復してしまっていました。

これで、夜もよく眠れるだろうと期待!

持ち物の整理といってもさしたるものはなく、整理しているつもりなので、
特別にありません。
2004.03.31
  
手術前日
6:00 起床
6:30 体重測定 52.9 kg (病院に入って余り動かないのに、少し減った)
7:00 2FL ( 103〜64 mmHg 53 bsp )
9:00 36.5° 110〜60 mmHG
10:00 KT先生 (世間話をして下さる。明日の手術は1時間30分くらいです。)
10:30 部長先生
10:50

11:20
麻酔科に呼ばれて問診
  夕方全麻酔科医師でキシロカイン使用可否について検討をして
  どのような対応をするか決めますとのことでした。
11:30 腕に貼っていたテープ・パッチテスト終了。 
結果: 陰性のもの 2/6 種類
    4種類のテープが貼った跡が赤くなっていて
    陽性になってしまいました。(陰性は2種類ということ)
13:30 麻酔科の先生
(先ほど問診をされた先生とは別の先生)がおいでになる。
状況を再確認されて、
紹介していただいたA病院のKB先生にも生検のときの
麻酔薬について、電話で確認をしようと思っておられると
いうことでした。
麻酔薬の混合についてお聞きしたところ
そのようなことはしませんということでした。
    (でもずい分、ご面倒をおかけして申し訳ありません。) 
14:00 処置室で、看護師さんにより剃毛
ゴマとりとかはありませんでしたが、
手術してへそにはカバーかなにかしているのかなと思った程度です。
14:20 病棟の婦長さんがおいでになる。
    手術後は、数日間 個室 を使うことの確認をされました。
14:45 下剤を飲む。
(コップに粉状で入ったものを渡され、水を入れて飲みますが、
 ポカリスエットのような味がしました。
(夜の9時〜10時頃効いてきて、水のようにジャージャー出てくるので、
 驚かないようにしてくださいとのことでした。)
15:00 肺血栓塞栓(そくせん)予防用の
弾性ストッキング・サイズを測定(看護師さん)
15:10
子どもたちや孫たちが来てくれる。
    また明日顔をだすからということで、
    孫を公園にでも連れて行ってもらう。
16:20 手術室担当の看護師さんが訪問してこられました。
    手術当日、注意すること
    (めがねは外しておいてくだいなど天 さんは入れ歯なし。)
    入室〜手術前までの動きについての説明。
    全身麻酔をかけるとき、
    エビ状になってもらうのでということで練習など
16:30

17:00
入浴
(数日間入浴できませんから頭、身体、特に腹部もきれいに洗う)
18:10 夕食(記念に写真を撮りました。)
19:20

19:30
麻酔科の先ほどおいでになった先生がいらっしゃて、
    「キシロカインは使用せず。背中に入れるのは
   ”オムニカイン”にしました。
    手術が終わったあとキシロカインを使うことが
    あるかもしれませんが、
    その場合は、人、設備とも万全の体制をとって使います。」
    とお話がありました。
20.50 下剤が効いてきた様子→ トイレ: 完全な水になってシャー
AM
4:00
トイレ: 水とガス
AM
6:30
トイレ: 水と便がほんの少し出る
場合によっては、最初キシロカイン以外の麻酔薬を使用して、
万一の場合は、キシロカインを混合して使用するかもしれません。
 (病室に戻ってから、このことは不安になってきました。
  万一の場合とは、キシロカイン以外の薬が効かないということを
  意味するのか。
  さらに、違う種類の違うメーカーの薬品を混合して変な反応を
  起こすことはないのかといった疑問です。
  病棟の看護師さんに疑問点について確かめていただくように
  お願いしました。
  「麻酔科の先生だから大丈夫だと思いますよ。」という返事でしたが、
   確かめていただくようにお願いしましたが、引継ぎがされた後、
   次の看護師さんには、引継ぎがなされていなかったようなので、
   再度、確認をお願いしました。
  
   なぜ、こだわるかというと、化学物質で大きなトラブルを起こして
   爆発事故とかを起こすのは、単体では安全ですが、安全なもの
   同士を混ぜて使ったりした場合に、たくさんのトラブルを起こした
   事例を会社生活の中で学んできたからです。

   この確認は、ただ混合すればよいものではなくて、温度条件、拡販条件、
   濃度の変化などキチンと合うようにシミュレーションをしなければならず
   相当の時間と慎重さを要するものです。


手術室担当の看護師さんは、お会いするのは手術室に入室するときからですし、
あわただしい中でのことでもあり、ほとんごどのようなことをされているか患者は、
知らないと思いますが、患者の容態、手術全般のことを準備段階から手術中と
気を配りながら一つのロスもないように手際よくしょりしなければならず、
とても大変で、大事なことばかりです。
医療ミスを起こさないように、ネームバンドや本人に直前に確認する以外にも
本人の状況を確かめたり、顔を合わせておいたり、たかが訪問ではありません。
たくさんの確認を短い時間にキチットされているのです。

天 さんとしては、本当に明日は、よろしくお願いします。とご苦労が分かるだけに
深く頭を下げてしまいました。

今このようにして、まとめてみると
手術日前日は、かなりたくさんのことがありましたが、
天 さんにとっては、会社に勤務している頃は、こんなものではなかったので、
なんとなくしずかに前日が過ぎたなといった落ち着いた一日だったように
思われました。
いよいよ明日かといった気負った気持ちにもならなくて、いつものように
夜が明ければ明日といったような気持ちでした。
2004.04.01
   
手術日
6:00 起床 洗面
7:00 (2FL 115〜68 mmHg 52 bps)
7:35 36.5° 120 mmHg
8:00

10:00
点滴 (ヴィーンD 500 ml)
       朝食、昼食代わりと水分補給でしょうか。 
10:00
妻や子供、孫たちが来てくれる。
       なんだか賑やかになってきます。
       丁度みんながそろった頃、グッドタイミングで個室に移動する
       ことになりました。同じ部屋のみなさんに、といっても
       4人部屋なので、3人の方に挨拶をして移動します。
       ベッドは看護師さん達が移動してくれました。
11:00 浣腸 しばらく我慢しているがすぐにトイレに駆け込む
        (朝までに全部出ていたはずなのに少し便が出ました。
        夕食が便になりだしたのか?今から便になりだしたら
        術後しばらくたまり、硬くなるのではないかといやな
        予感がしました。)
11:30 麻酔科の先生こられる。(妻、医師の子どもと一緒に聞く)
     今回の手術直前に、キシロカインが合わないのかどうか
     テストをしておいたがよいと思うが、どうしましょうか。
     手術には、オムニカインを使用します。
     テストに際しては、今回は万全の体制で臨むことにして
     います。
     といったことで、テストをすることにしました。 
     今回は、事前の注射はしませんということで、麻酔を
     かかり易くするための注射はなしです。
12:30 めがね、腕時計を妻に預け、
    手術5分前に入室ということで、着替えてベッドに
    仰向けのままみんなに送られて部屋をでます。

    5FLの病室から3FLの手術室に降りることになりますが、
     いつも使っているエレベーターホールではなく、
     全く見えない場所に、隠し階段ならず、隠しのエレベーターが
     あり、静にさっと3FLの部屋の中に入ります。
     その部屋では、前日にお会いした看護師さんが
     「昨日お会いした看護師です。」といって声をかけて
     くださいました。
     あわただしくここまで来たが、昨日おいでていただいた
     あの看護師さんが・・・とほっと一息つけました。
   
     そうか、この瞬間も、わざわざ訪問してくださるねらいの一つか
     なんて、この場に及んで考えてしまうのが 天 さんの習性なの
     です。でも、本当に、一息つけました。

     そこで、
名前の確認後ストレッチャーに乗り換え、
     手術着に着替え、深部静脈血栓症防止の
     弾性ストッキングを着け、 手術室に入り、
     手術台に乗り換えます。


     術後の痛み緩和のために、側臥位になり、海老状になって、
     事前の訓練のようにして、
硬膜外麻酔を背中に行います。

     何本か静脈や動脈に針を入れたり、点滴がはじまったり、
     心電図用のシールが貼られてゆきます。
     酸素濃度測定用のクリップが指先につけられます。
     自動血圧計も腕に巻かれます。
     一つひとつ、「何のために、何をしますよ。」と言われて
     いましたが、そのときは分かっているように思いましたが、
     たくさんのことがあり過ぎて、飽和してしまったようです。

     「
麻酔をかけます。」という声がして、鼻と口の上で、
      酸素のマスクが動いているなと思ったら全く分からなく
     なってしまいました。

     多分、想像するところ、ころあいをみて、名前を呼んで
     返事がうんともすんともないことで、麻酔のかかりを確かめ
     られたんだと思います。
     この後しばらくは、眉毛反射なし呼吸停止確認、気道確保、
     補助呼吸開始、観察、筋弛緩剤注入、血液酸素飽和度確認、
     気管内挿管とあわただしく、しかし慎重に手術前の処置が
     進められていったんだと思います。 

     手術の状況を想像するのは、とてもできませんが。
    


あっという間でした。

名前を呼ばれているようです。そうだった。手術が終わったんだ。

名前を呼ばれたら返事をするんだった。
「はい!。」多分、声にはならなかったような気がします。
(この瞬間に、挿管チューブが抜かれたのでしょう。
前回、挿管された後は、ずっと十数年喉に引っかかるようなものを
感じ続けてきましたが、今回は、挿管のあとはすっきりして、
引っかかるようなものもなくなってしまったように、
瞬間的に思われました。)

「深呼吸をしてください。指を動かしてください。」

そうだった、そうだった。その通りにしなければいけなかった。

「手術は終わりましたよ。」
「ありがとうございました。」やっと声になったように思われました。

まだ、朦朧としていますが、そのようなことを覚えています。
その後、促されてかどうか覚えてはいませんが、一生懸命深呼吸を
していたような気がします。
(何回も練習したのを思い出しながら・・・。)



14:30 3FLで部長先生から家族に説明あり
    (摘除した前立腺一体を持参の上説明)
    前立腺の表面には癌は見えない。
    1週間くらいで組織の検査結果がでます。
     (大きさは幅 3 cmくらい)
    出血は1,100 cc くらいだっったということです。
     (若干多かったように思いますが、輸血 1回分くらい
      不足になったということになるのでしょうか。)


15:00 くらいに病室に帰ってきたそうです。
  おぼろげながら、妻や子どもたちが迎えてくれてるなと感じました。
一所懸命、にっこりしたつもりでしたが、どうだったんでしょうかね。

子どもたちには、どの時点でいったのか覚えていませんが、
「遠いから帰っていいよ。もう大丈夫だから」といって帰したように
思いますが、その時点、その時点ではよく分かっているんですが、
後では、前後関係が分からなくなっています。
15:40 少しづつ痛みが出てきました。「痛い」
16:00 一時間毎の体温、血圧、脈拍、酸素濃度などのチェックが
    はじめられました。36.7°
    (いつも手術後は寒くて電気毛布が必要になっていましたが、
     今回は。必要ないといったそうです。) 
16:10 「痛い」といって、痛み止めの座薬をしてもらう
16:30 体位を横向きに変えてもらう。
    (この後翌朝まで、2時間ごとに体位を変えてもらいましたが、
    とにかく、すぐ腰が痛くなってうつらうつらしますが、
    落ち着いて眠ることはできませんでした。
    夜中になってくると2時間が待てないときもでてきました。
    最初のうちは、妻に声を掛けていましたが、それも頻繁に
    なってくると、何とかして自分でもどうかならないかと、
    体位を変えることはできませんから毛布を腰の下に入れては
    少しでも腰がだるいのを止めようと試みました。
    その合間に眠るといった状況で朝を迎えることになりました。)
17:05 うがいをさせてもらう
18:00 37.5°水枕をしてもらう
(看護師さんからどうしましょうかといわれて、お願いしましたが、
     とても気持がよくなりました。)
18:30 再び、痛みが出てきだしました。
    今度は、注射でしたが、ずいぶん楽になりました。
    (入院中、痛み止めはこの注射が最後でした。
     この後は、全く痛いといったことはありませんでした。)
18:45 KT先生が来られて、「順調に終わりましたよ。」といっていただき
    ました。
    「どうもありがとうございました。」としっかりといったつもりですが、
    なかなかしっかりは言えてないなと自分でも分かりました。
まだまだ、うつろな状況にあります。
そうでした、気をつけて頻繁に深呼吸をしていました。
(この後も看護師さんは、1時間ごとには必ずチェックにきてくれます。
個室なので、夜中は、妻が足元の方に座椅子を家から持ってきて
毛布を掛けて寝ていてくれますから、時々身体の向きを変えて
もらいました。いてくれるだけで、何かあったら頼めると思えるだけに
心強く思いました。)
とても良い天気です。
夜もよく眠れ、すがすがしい気持ちで起きることができました。
昔から、新幹線がまだないころ、寝台車に乗ってもすぐに眠ってしまって、
翌朝、乗り越さないように車掌さんによく頼んでおかなければならないといった
具合で、とにかくすぐ眠りについて、あとはぐっすりといった具合でしたから
今もって、寝るのは心配なしです。


手術当日は、
術前でもたくさんのことがあります。

書き忘れていることもたくさんあるかもしれません。

一人のために、家族をはじめ、とてもたくさんの人たちにお世話になりながら、
手術というのは進められてゆくのだとありがたく思いました。

手術室の中でも看護師さん方、麻酔科の先生方がそれぞれ分担されて
手際よく進められてゆきます。

これらの準備が出来たところで、主治医のKT先生、部長先生が
真剣に、手術をしてくださったのだと思います。





白いネット状の「弾性ストッキング」は前日に、採寸されていますので、
足にピッタリです。はくのに苦労をしましたが、
ここまでは、元気にすみやかにできました。

なぜこのようなものをするのかというと海外旅行などで飛行機に長時間
じっと座っていると”エコノミークラス症候群”とかいって、
下肢部の静脈内に血栓が出来て、立ち上がったときに、血流にのって
肺の血管などに詰まって呼吸困難や心肺停止という事故が
報道されましたが、足は第2の心臓といわれるように、足の筋肉の収縮によって
血液の流れを促進していますが、手術中は筋肉の収縮が弱くなり、
足の血流が弱くなって、足に血栓が出来やすくなります。
弾性ストッキングを使って、足首のところの圧迫力を最も強くして、
足の上部に向けて次第に弱くすることによって、血液の流れをスムーズに
することによって血栓ができにくくするというもののようです。

このために、サイズを測定するときに、足首のサイズとふくらはぎ部のサイズを
ていねいに測ってくれました。




術後の様子ですが、
@:酸素
A:点滴
B:尿道カテーテル
C:膀胱と尿道の吻合部のドレーンチューブ左・右
D:背中に、硬膜外麻酔のチューブ

これ以外に、
胸には、心電図用のシールが貼られました。
足には弾性ストッキングが。
このチューブに至るまでの先生方、医療機器開発者の
ご苦労は大変だったろうなと思いました。
日本のKAIZENは、世界に通じる言葉になっていますが、
このチューブは、世界のお医者さんたちが、
たくさんの失敗(?)をもとに工夫して、工夫して、
医療機器の関係者が、KAIZENして、KAIZENして、
ここまで来たのだろうなどと思いつつ、
看護師さんに「すごいですね!」
「すごいものを創ってくれているんですね!」と先人の
みなさまに感謝しつつ声をかけるんですが、
天 さんの説明不足で意味が通じなかったようでした。(^_^.)

これらのどれか一つでもなかったら・・・。

本当に、ありがたいことです。

こんなことを手術直後の意識が薄い中でも考えてしまい、
近くの人に言ってしまうのが、そもそもの 天 さん なのです。

聞いている方に、意味が通じないのは当然かもしれません。
「何をたわごとを」と思われるんでしょうね。

尿管が詰まらないように、時々逆向きに圧力を掛けられますが、
このときは、膀胱がぴくりと少しだけ痛みを感じます。
でもこれが大事なことだそうです。

きつかったことは何かといわれれば、
手術後の腰の痛いというのか、だるいというのか、こんなにきついことは
ないといった状況です。

自分で寝返りができないということは、こんなにも大変だったんだなと
つくづく思いました。
両足のひざの間には、毛布を入れてもらっていますが、
どうかすると外れて、ひざの部分が擦れて痛くなってきます。

寝たきりの方は、これが大変なんだなと実感しました。
あるのかないのか知りませんが、これを解決するような機器を
ベッドにつけられるように創ってほしいなぁと思いました。
寝ながらいいアイディアは浮かばないかなと考えましたが、
そんなのが急に出てくるはずはありませんよね。

この辛さが、続くとは思いませんから、まだゆとりがあるんだと思います。
何日間か辛抱すればいいと思えるからいいんですよね。

そのような望みも少なく、ずっと耐えてる方たちがたくさんおられるはずです。



夜中に、わずかながら身体を動かしながら、
気をつけておかなければならないなと思ったことは、
まず、背中に入れている硬膜外麻酔のチューブが抜けないように
気をつけようということでした。動いた場合、背中に直接力が加わらないように
容器とのあいだの中部は肩のところにテープで固定されています。
このテープを剥がさないようにしなければなりません。
さらに容器は枕元に置いてあるでけですから動く場合は、ベッドから
落っことしたりしないように気をつけなければなりません。

ドレーンのチューブ、導尿のチューブは、これも一端受けてありますから
受けてある所のテープが抜けないよう気をつけておかなければなりません。

足を動かしているとき、どうかすると導尿のチューブを折り曲げてしまうことが
ありますが、折り曲げると尿がでなくなりますが、少々の時間であれば
膀胱に溜まるだけですから問題ではないだろうと思います。
そのようなことにならないように看護師さんは場所を考えて
上手に付け替えてくれますが、まれにチューブが折れ曲がることもあります。



とても多くの方のお陰で手術は、順調に済んだようです。
先生の「順調に終わりましたよ。」のひとことで、
とても複雑な手術が全てうまくいったのだと思い、本当に安心しました。
あの脂肪をはがして、あの筋をはく離して、尿道をテープで支持したり、
切断したり、あの神経血管束を注意して剥がしたり
あの静脈叢も、あの吻合も全部いつもされてるようにうまくいったんだ。

全てがうまくいったんだということが伝わってきました。
あとは、天 さんが努力しなければいけないんだ。
先生どうもありがとうございました。

まず頑張って、日常生活への復帰か。
願いたいのは、再発はしないでくれよ。
いつもみんなが願うことなんでしょうね。
    
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