少しでもがんの予防、がんの抑制をしたいための知識のページ
国立がんセンターによる 「がん予防12カ条」
世界がん研究財団と米国がん研究財団による 「がん予防の食生活14カ条」
デザイナーズ・フーズ
前立腺癌に効果的な食品など
国立がんセンターによる 「がん予防12カ条」   1975年
バランスのとれた栄養をとる 主食、主菜、副菜をそろえた、いろどり豊かな食卓にする。
毎日、変化のある食生活を 1日30食品を目標にして、好きな物ばかり繰り返し食べない。
食べすぎをさけ、脂肪はひかえめに “長生きの秘訣は腹八分目”がんについても同様です。
お酒はほどほどに 過度の飲酒は肝臓、口腔、喉頭、食道等のがんに関係がある。
タバコはすわないように 特に、新しく吸いはじめないようにする。
食べ物から適量のビタミンと繊維質のものを多くとる 緑黄色野菜をたっぷりとる。
塩辛いものは少なめに、あまり熱いものはさましてから 食塩の摂取量は一日十グラム以下に。
こげた部分はさける あまり神経質になる必要はないが、こげた部分は大量に食べない。
「かび」の生えたものに注意  
10 日光に当たりすぎない  
11 適度にスポ−ツをする いい汗を流して、ストレス・疲労の解消をはかる。
12 体を清潔に (感染によるがんを防ぐ)
 動物実験や疫学的研究を基に作成されたものです。タバコについては、禁煙とすればがんの30%は予防可能だということで、将来は、一番目にあげられるかもしれません。「食生活の工夫」では30%予防可能だと専門家はいっておられます。
 
世界がん研究財団と米国がん研究財団による 「がん予防の食生活14カ条」   1997年
食生活とそれに関する要因(肥満、運動、飲酒)に気をつけることによって、
がんは予防が可能ということを示した論文によるものです。

世界中の学術論文を8カ国15名の専門家が分析評価した結果です。
これは「食事と栄養14カ条と禁煙」といえるもので、「禁煙」まで入れると15カ条になります。
第1条〜第3条 食事と運動
第4条〜第8条 食品と脂肪
第9条〜第14条 食品の加工処理
食事内容 野菜や果物、豆類と最小に加工されたデンプン質の主食品に富んだ植物性の食事をする
体重 BMI(体重kg/(身長m)2)を18.5〜25に維持し、成人期の体重増加は5kg未満。
身体活動 1日1時間の速歩を行い、1週間に合計1時間は強度の強い運動を行う。
野菜と果物 1日400〜800gまたは5皿以上(1皿は80g相当)の野菜類や果物類を食べる。
その他の植物性食品 1日に600〜800gまたは7皿以上の穀類、豆類、芋類、バナナなどを食べる。
飲酒 飲酒は勧められない。飲むなら1日男性は2杯(=日本酒1合相当)、女性1杯(=ビール250ml相当)以下。
肉類 赤身の肉を1日80g以下に抑える(赤身の肉とは、牛肉、羊肉、豚肉)。
食肉の代わりに魚肉、鶏肉や家畜化されていない動物の肉が好ましい。
総脂肪量 動物性脂肪を控え、植物油を控えめに使用して総エネルギーの15〜30%の範囲に抑える。
塩分 塩分は1日6g以下。調味に香辛料やハーブを使用し、減塩の工夫をする(酢の使用もよい)。
10 かびの防止 常温で長時間放置したり、かびがはえた食物は食べないようにする。
11 冷裁庫での保存 腐敗しやすい食物の保存は、冷蔵庫で冷凍か冷却する。
12 食品添加物と残留物 添加物、汚染物質、その他の残留物は、適切な規制下では特に心配はいらない。
13 調理法 黒焦げの食物を避け、直火焼きの肉や魚、塩干燻製食品は控える。
14 栄養補助食品 この勧告を守れば、あえてとる必要はなく、がん予防にも役立たない。
  たばこ 喫煙しない
食事や関連する生活様式の変化で、世界のがん発生頻度の30〜40%は減らすことが可能であるということです。
デザイナーフーズ・ピラミッド
アメリカの国立がん研究所が発表したデザイナーフーズ・ピラミッドでは、
がん予防の有効性が認められる食品を3つのランクに分けています。
上段に行くほど、がん予防の可能性も重要度も高いと考えられています。
同一の段に収められたそれぞれの食品のがん予防の可能性には、
優劣はありません。
アメリカにおける食事による病気予防は、「マクガバン・リポート」とよばれる報告書が大きな影響を
与えています。これはマクガバン上院議員が委員長の「栄養と人間のニーズ特別委員会」が
「アメリカ合衆国の食事目標」として発表したものです。

マクガバンは次のようにいっています。
「アメリカ人は健康を増進するつもりで食べているが、食べ物について混乱している。
ハンバーガーやポテトチップス、アイスクリーム、ソフトドリンクなど好んで食べているが、
このような食生活は命を奪う死病の元になっている。」
アメリカ人の過剰の肉類摂取による心筋梗塞やがんになることが医療費の増大の一因になって
いることを上げています。
日本の子どもたちが、単純に好みに合わせて、上記のようなものを食べていないでしょうか。
豊富な食生活の中で育った親が、何も考えずにそれらを後押ししていないでしょうか。

一つの例として、学校給食におけるポリカーボネート樹脂の食器使用などについては、
必死になって署名活動などする同じ親が、食品などについては、子どもがほしがるものを喜んで
与えているといったことに、私は、非常に疑問に思っています。

たぶん、前立腺癌に罹患する世代の方は、同じ思いを持っておられるのではないでしょうか。
アメリカ人の歪んだ食生活を改善するための具体的な方策を7つの指針としてあげています。
くどいほど同じようなことがいわれています。
1.果物、野菜、全粒穀物の摂取をふやしましょう。
2.肉類(牛肉、豚肉、羊肉など)の摂取をへらし、鶏肉と魚の摂取をふやしましょう。
3.脂肪の多い食品の摂取をへらしましょう。
4.全乳の代わりに脱脂乳をとりましょう。
5.コレステロールを多く含む乳脂肪(バター類)や卵などの摂取をへらしましょう。
6.砂糖の摂取をへらしましょう。
7.食塩の摂取をへらしましょう。
このような中から1990年NCI(国立癌研究所)は、デザイナーフーズ計画を発表したのです。
何万種類もの化学物質の中から600種にがん予防効果のある可能性が分かりました。
たとえば、
緑茶などに含まれているカテキンなどのポリフェノール群、野菜・果物・海藻類に含まれている
カロチノイド群、ハーブなどのテルペンなどの揮発性成分などです。

このようながん予防が期待できる化学物質を含む食品をピラミッド状に分かりやすく
3つのランクに分けて表示されています。

これを利用して、ある業者さんは、「にんにくはNCIのデザイナーズフーズのトップです。」
なんてフレーズで販売されたりしていますが、600種類の中のトップではなく、3段階の中の
1番目の段階なのです。この1番目の段階には、いくつもの食品があります。
カテキンはあぶない!
ほんとかぁ! 天さんは愛用していました。これはだめなのか (@_@)
カテキンは効果があるということで、少しでもたくさん入っているほうがよいと判断し、緑茶とかいうことでS社の「健康系カテキン式」なんてものをせっせと飲んでいました。
他にもありますね。コンビニでしっかり売れているものなども。

そういえば、ペットボトルの飲料水は、どこのものもカキテン○○mg入りとかアミノ酸入りとか、いかにも健康にいいような注記をつけて販売しています。

S社の「健康系カテキン式」とは商標なんですよね。
実際にカテキンも多めに入っているようですが、他社もカテキン○○mg入りとかいっていますので比べてみると同じ量になってるものもありますし、粉もあるんですね。

まぁ、これはよいとして、このカテキンが問題視されてきているんですよね。

そもそもなぜカテキンががん(特に胃がん)を予防するといわれたかというと
日本一死亡率が低い県が静岡県と長野県で、がん死に注目すると静岡県のお茶所で胃がんが全国平均の半分くらいだったということで、こりゃー緑茶ががん予防に効くんだということになり、症例対象研究としてやってみると
お茶を1日10杯以上飲む人は胃がんや大腸がんが少ないという結果がでたそうです。

カテキンは肥満予防効果もあり、動脈硬化も抑えるということで、俄かに注目されだしたようです。

このカテキンの中でもエピガロカテキンガレードという物質は、強力ながん抑制効果を持っており、動物実験では皮膚がんも抑えるそうです。
ただし、緑茶では1日10杯以上飲まなければならないだろうと米ミネソタ大学ホーメル研究所のジアン・ドン博士はいわれています。
ところがですよ。
東北大学からカテキンが効果があるとはいえないという追跡調査結果を発表したり、
(ご本人(坪野吉孝氏)のHP: http://www.metamedica.com/news2001/2001030201.html)

決め手は、2003年三重大学の川西正祐教授のグループが、カテキンがDNAに傷をつけてがんを発症させる仕組みをつきとめたと発表しています。(下記に情報を引用しています)

まあ、緑茶に含まれるカテキンの約40倍の濃度のものを与えると通常の1.5〜2倍、DNAの損傷があるということですから、飲料水メーカーさんは、そんなには飲めないよとか
安全性試験データを提出して安全性は認めてもらっているから安全ですよとかいうのだろうなと推測されますが、カテキン強化緑茶は用心、用心と受け止めました。

飲料水メーカーの動きに注目です。
食品の効能を判断するにはどうしたらよいか。
近年は健康食品ブームといってもよいくらい健康食品と名の付きそうなものが売れに売れていますね。
長者番付でも大活躍されています。

「健康食品」については、別項で触れることにしたいと思います。

食品の効能を判断するのに、学会で発表されたとか動物や細胞で実験して効果があったとかいった能書きもありますが、どのように受け止めたらよいのか東北大学の坪野吉孝氏のHPが参考になると思います。
      http://www.metamedica.com/papers/rules.html
ルール1 動物実験でなくヒトでの研究を重視する。
ルール2 学会発表でなく論文を重視する。

これら以外に注意した方がよいと思われることは、
「ヒトの体験談」ですね。近年この方式を採用するものが非常に多くなってきています。
科学的なデータがない場合は、この方式しかとれないといってもよいかと思います。
これについても別項でもう少し分析してみようと思います。

「食品だから飲んでも害にはならないだろう」といった思い込みは危険です。
天さんの父親(90歳)がことしひどい目にあったのは、アガリスクを飲んで肺炎に罹って現在治療中です。
病院の先生から「この菌だ」、「すぐにやめるように」言われました。
天さんも少しでもよかれ、害はなかろうと思って飲んでいましたが、すぐにやめてしまいました。
カテキンとは

 お茶にはタンニンが入っているといわれたもので、「タンニン」は、そもそも皮をなめすための植物成分です。
お茶葉に含まれるタンニンの85%以上がカテキンですから、タンニンといえば、ほとんどカテキンといえるのでしょう。

 カテキンには苦渋味があり、緑茶の味になっています。
お茶葉には、10〜20%程度含まれています。

 10種程度のカテキンが存在しますが、通常、エピガロカテキンガレートが最も多く、約半分を占めています。
つづいて、エピガロカテキンかエピカテキンガレートそしてエピカテキンとなります。

 紅茶では製造工程で、カテキンが酵素により酸化・重合され、紅茶特有の美しい橙色の物質に変わります。
カテキン情報1−1
薬剤師のための情報発信センター(やくねっと)
(2003.9.26の読売新聞より)

緑茶カテキンでDNA損傷、濃度40倍での実験結果

 緑茶に多く含まれる「カテキン」が細胞内のDNAを傷つけ、がんを発症させる仕組みを、三重大学医学部の川西正祐教授(衛生学)のグループが突き止めた。これまで、カテキンは動脈硬化やがんを引き起こす物質の発生を抑えるなど、数々の“健康パワー”があることが知られているが、場合によっては負の役割も持っていることが示された。
 緑茶ががん発症と関連がありそうなことは、疫学調査や動物実験で指摘されていたが、人間の細胞内でどう働いているのかは分かっていなかった。研究成果は、名古屋市で開かれている日本癌(がん)学会で27日発表される。
 DNAが傷つくと細胞のがん化に結びつくことが知られている。川西教授らは、人間の細胞に、緑茶に含まれる約40倍の濃度のカテキンを与えると、通常の状態に比べ1・5―2倍、DNAが傷ついたことを示した。
 研究グループは「通常の生活で飲む緑茶の量なら心配はいらないが、大量に摂取したときの影響を、さらに確かめる必要がある」としている。
カテキン情報1−2
◇大量のカテキンは逆効果?=緑茶成分とがん、三重大教授ら研究  緑茶の成分で、がんの予防効果があるとして注目を集める「カテキン(類)」だが、 大量摂取はむしろ逆効果になりかねないとの結果も疫学調査や動物実験で得られている。 川西正祐三重大学教授のグループは、培養細胞を用いた実験で、大量のカテキンががん を誘発する仕組みを初めて解明した。1日から東京都内で開かれているがん学会で発表 する。                         時事通信 平成14年10月1日
カテキン情報2
カテキンで、がんのリスク下がらず。

オランダの男性728人を10年間追跡したところ、カテキンの摂取量が多い人でも、がんのリスクは下がらなかった。オランダ国立公衆衛生院のグループによるこの研究は、インターナショナルジャーナルオブキャンサー2001年4月15日号に報告された。

カテキンは緑茶や紅茶に多く含まれ、がん予防作用の可能性が考えられているが、カテキンは、お茶だけではなく、りんごやチョコレートなどの食品にも含まれている。

そこで研究グループは、お茶以外の食品からの摂取も含めて、カテキンとがんとの関係を調査した。


オランダ高齢男性を調査

1985年に、65−84歳の高齢オランダ人男性728人に対して、質問票を使って食生活の様子をくわしくたずねた。

オランダで普通に食べられている120以上の植物性食品や飲み物に含まれる、6種類のカテキンの含量を、研究グループじしんで測定した。このデータベースをもとに、対象者ごとのカテキン摂取量を計算した。

その後、1995年まで10年間の追跡調査をしたところ、96人ががんになった。いちばん多いのは、肺がんの42人だった。


がんと関連なし

その結果、カテキンの1日あたり摂取量は、平均で72mgだった。このうち87%がお茶(紅茶)、8%がりんご、3%がチョコレート由来だった。

カテキンの摂取量で3グループに分けると、がんの発生率は、いちばん少ないグループと比べて、中間のグループでは0.75倍、いちばん多いグループでは0.94倍だった。つまり、カテキンの摂取量が多くても、がんの発生率は下がらなかった。肺がんだけに限っても、同じ結果だった。

つぎに、カテキンの由来食品ごとに見ると、お茶由来のカテキン摂取が多くても、がん全体のリスクも肺がんのリスクも下がらなかった。

いっぽう、りんご由来のカテキンとチョコレート由来のカテキンの摂取が多いと、がん全体のリスクは下がらないが、肺がんのリスクは、りんごで0.67倍、チョコレートで0.76倍と低めだった。ただしこれは、統計的に意味のある差ではなかった。

この点について研究グループは、最大のカテキン摂取源であるお茶では、肺がんリスクの低下が認められなかったので、りんごなどに由来のカテキンで肺がんリスクが低めになったことも、カテキンそのものの効果ではないだろう(つまり、りんごなどに含まれる他の栄養素のせいだろう)と留保している。

そのうえで、今回の研究では、カテキン摂取量とがん罹患率とのあいだに、関係を認めなかったと結論している。
ただいま作成中です。 これから、これらがどうなのか追っかけてみたいと考えています。
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